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木村元審議官がインサイダー取引の疑いで東京地検特捜部に逮捕されたことを受けて、経済産業省では、宮本聡首席監察官が記者会見を行い、「重責を担う職員が逮捕される事態に至ったことは極めて遺憾なことだ。国民の皆さんに深くおわび申し上げたい」と述べ陳謝しました。 この中で宮本首席監察官は、木村元審議官の株式の取り引きは公用の携帯電話が使われていたとしたうえで、省内の内部調査に対し、木村元審議官は「取り引きは勤務時間外に行っていた」と話していると説明しました。さらに、今回の木村元審議官の株式の取り引きが経済産業省の内部規則に違反するかどうかについて、宮本首席監察官は「捜査が始まっているなかで、具体的な内容を話すのは支障がある」として明言を避けました。また、宮本首席監察官は、先月取りまとめた株式などの取り引きを自粛することなどを柱とする内部規則を確実に実行するため、経済産業省のすべての職員に対し、規則を守ることを誓う誓約書を月内にも提出させることを明らかにしました。
アジア各国を歴訪中の枝野経済産業大臣は、木村元審議官がインサイダー取引の疑いで東京地検特捜部に逮捕されたことについて「重責を担う職員が逮捕される事態に至ったことはたいへん遺憾だ。容疑が事実であるとすれば国家公務員として到底許されるものではなく、言語道断であると考えている。事実関係の解明を踏まえて処分を厳正に検討し、厳しく対処したい」というコメントを発表しました。
経済産業省の職員の株式などの取り引きを巡っては、省内などで不祥事や問題が発覚するたびに内部規則が見直されてきました。このうち、当時の大蔵省幹部による多額の株式の取り引きに批判が集まった平成7年には、ほかの省庁と共に内部規則を定め、職員に対し、所属している部署が担当する企業の株式の取り引きなどを禁止しました。平成17年には、経済産業省の当時の地域経済産業政策課の係長がインサイダー取引の疑いで証券取引等監視委員会から告発されたことを受けて、それまで幹部を対象としていた株式の取り引きについての報告を全職員に義務づけるなど規則を強化しました。ただ、こうした制限や報告は、職員自身が名義となっている株式の取り引きを対象としたもので、家族名義の株式は含まれていませんでした。さらに去年6月、木村元審議官が証券取引等監視委員会からインサイダー取引の疑いで強制調査を受けたことをきっかけに、全職員を対象に株式の取り引きの実態を調査。その結果、特許庁の職員2人が内部規則に違反していたことが明らかになり、経済産業省は、去年12月、家族名義の株式も含めてすべての職員に取り引きの自粛を求めるとともに、職員本人や家族が持つ証券口座を届け出るようにするなど規則の強化に乗り出したばかりでした。今回の木村元審議官の逮捕を受けて、経済産業省では、すべての職員から株式などの取り引きを巡る内部規則を順守するとした誓約書を提出させることにしています。 |