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原子力発電所の運転再開の判断の前提となる「ストレステスト」の結果を審査している国の原子力安全・保安院は、関西電力・大飯原発の2基について、「テストの方法は妥当だ」とする評価を18日、示す方針です。ストレステストの結果を国が評価するのは初めてで、原発の運転再開に向けた一歩となりますが、地元自治体の理解が得られるかなど課題は依然残されたままです。 「ストレステスト」は、政府が停止中の原発の運転再開について地元の理解を得るため去年7月に導入した新たな安全評価で、地震や津波などへの安全性に余裕がどれくらいあるかを、コンピューターのシミュレーションで確認します。これまでに14基の結果が国に提出され、審査する原子力安全・保安院は、18日午後開く専門家の会議で、福井県にある関西電力の大飯原発の2基について、「テストの方法は妥当だ」とする評価を示す方針です。関西電力は大飯原発の3号機と4号機について、地震の揺れの大きさは想定の1.8倍まで、津波は想定の4倍の11.4メートルまで、安全性に余裕があることを確認したと報告していました。ストレステストの結果を国が評価するのは初めてで、停止中の原発の運転再開に向けた一歩となります。保安院は、専門家の意見を聞いてからIAEA=国際原子力機関の助言などを受けて最終的な評価をし、そのうえで政府が大飯原発の2基の運転再開を判断することになっています。しかし、ストレステストを巡っては政府の判断に客観的な基準がないため、専門家の間でも運転再開の判断に使うべきではないといった指摘があります。また、再開の前には地元自治体の了解が必要ですが、福井県は、福島第一原発の事故の検証を踏まえた新たな国の対策が示されなければ、ストレステストだけでは判断できないという姿勢を示していて、理解が得られるかどうか課題は依然残されたままです。国内では54基ある原発のうちおよそ9割が運転を止めています。野田総理大臣は、今月14日、各地の原発の運転再開について、「どうしてもお願いしなければならないときには、直接、私や経済産業大臣が、地元の知事を含めて関連の首長、住民に説明することが必要だ」と述べていて、今後、運転再開に向けた動きが本格化しそうです。 |