ロシアの首都モスクワで、年越しにあたって、プーチン首相に抗議する一部の野党勢力の支持者らが集会を開こうとしましたが、警察当局に阻止され、６０人余りが一時拘束されました。

ロシアでは、先月行われた下院選挙に不正があったとして、野党勢力が抗議行動を続けており、３１日も一部の野党勢力の支持者らがモスクワ中心部の広場で年越しの抗議集会を開こうとしました。集まった人たちは「プーチンのいない新年を」と叫びながら支持を呼びかけましたが、警察当局は、集会の許可がおりていないとしてこれを阻止し、合わせて６０人余りを拘束しました。警察によりますと、拘束された人たちは調書を取られたうえで、深夜のうちに釈放されたということです。ことし３月の選挙で大統領への復帰を目指すプーチン首相はこの日、下院選挙を巡る一連の抗議行動について、「避けることのできない民主主義の対価であり、何も特別なことではない」と述べ、気にかけないという考えを改めて示しました。野党勢力は、ことし３月の大統領選挙に向けて抗議集会を重ね、プーチン首相をはじめ現政権に対する批判を結集していく構えで、大統領への復帰を目指すプーチン首相にとって逆風となっています。